10/30~11/8 ぽっちゃりディンギー号のヒップライン矯正

 東京担当・村山です。
 さて、前回まで切り出しした船尾用の板材の「切り抜いた外側」を矯正ギブスとして利用して、ヒップライン矯正に取り掛かりました。

 同時に「船尾用の板材」を貼り付ける為に、6mm厚の杉板3枚を内側に貼り付ける事にしました。
 曲木細工的な工法で「杉板を水に漬ける」~「熱して柔らかくする」~「手でグニャッと曲げる」~「型が付くまでクランプで固定する」まで行って、エポキシ樹脂で接着します。
 道具は長い杉板を水に漬ける為、買い置きしてある「マスト用アルミ丸パイプ」、加熱用にアイロン、クランプを沢山。無い道具は加熱用のアイロンですが、リサイクルショップで1,100円(税込)で調達しました。
 後はマスト用アルミ丸パイプに杉板3枚を押し込んで、蓋で閉じてから反対側から水を注入。


以上で準備は完了です。

 とりあえず、1枚目を貼り付けて、FRP作業を並行して行います。
 先ずはガラスクロス1枚目、船体の中央部分を補強します。
 この場所は「マスト」を立てたり、水中では横流れを防ぐ「センターボード」を取り付けたり、とにかく荷重を受ける場所です。

 続いて船首、右舷と左舷、それぞれ交互に船首を覆うようにガラスクロスを掛けて、ポリエステル樹脂を刷毛塗して行きます。

 

 船首が終わったら、またセンターボード付近、船尾と繰り返して3重にしました。


 後は船首からセンターボードまで、波切を良くして強度を上げる為の「アウトステム」を貼り付けします。
  こればカナディアンカヌーでも行いましたが、ぽっちゃりディンギー号では「バウスプリット」(船首から前方へ伸びている棒)のホールド役としても必要なパーツ、バウスプリットは脱着が可能な構造にするつもりです。

 さて、並行作業のヒップライン矯正に戻りましょう。
 杉板の2枚目、3枚目をアイロンで熱して手曲げしました。
 3枚重ねて「型が付くまでクランプで固定する」しました。


 次回は船尾の接着~船尾FRP加工を行います。
 同時に「ドレンボルト」(水抜詮)の取り付けの準備として、船内の水が流れ易い傾斜に接着した3枚重ねの杉板を削って傾斜を付けておきます。
そーだ、セルフベーラー(帆走しながら自動で排水できる装置)も付けようかなぁ。