【1月7日】
東京担当・村山です。
極寒の1日です。風が冷たい「あれ?!小雪が舞ってる」
凍えながらドリルでタボを打ち込む穴を開けていきます。用意したエポキシ接着剤は「低温時における接着補修(-5℃でも硬化可能)」の冬用。硬化時間も10時間と早いタイプ、接着剤にも拘って総大会出荷締め切り1/15(日)完成を目指します。
しかし、こちらの勢いとはウラハラにドリルの切れ味がイマイチ。貫通時に穴の周にバリが出てガンネルの杉板が欠けてしまいます。「うぅ~ん、このドリルはモーターが死んでますよ」と根岸課長より声をかけられました。そーか、腕が悪いせいじゃないのか、即ドリルを交換して残りの穴を開けました。
さて、ここからが難しいリギング作業。グリップ(船首と船尾 計2ツ)、ヨーク(逆さにして肩に担いで運搬する為の棒)、スォード(補強する棒で椅子の名残)を取り付けます。
見た目も目立つし、用途から強度も要求されるパーツです。FRP作業が出来なかった夏の間に削り出しておいた物です。これをガンネルの幅と確度に合わせて、接着面をグラインダーで削ってピッタリ合わせたら、ドリルでガンネル側から穴を開けて、丸棒にクサビを噛ませて打ち込みます。
グリップから開始。
船首船尾の先端に向かって幅が狭まる部分に取り付けるので、ガンネルの角度(左右はハの字に下部が幅広)に合わせてグラインダーで削り、ピッタリ合う位置まで前後に押し込めばOK、見事にピタッと合いました。

続いてはスォードです。水抜き間欠があるので、取り付け位置は固定されます。取り付け位置でガンネルの上端に沿って、赤ペンで目安のラインを入れました。ココが一番短くなる場所で、削り過ぎないに注意して、斜めに角度を付けて削って行きます。左舷側を合わせたら右舷側を削ります。時刻は16時、冷え込んで薄暗くなってきました。
さて、粗方削って取り付け位置でガンネルに合わせます。あれっ・・・左右で天地が逆に削ってる・・・やってしまった大失失敗だ、どーしよう。
本来は左右の接着面が台形になるところが平行四辺形となり、台形に削り直すと幅が2mm足りません。強度と見た目からこのままでは使えず、削る出しをやり直すにも材料も時間もありません・・・やばい、どーする?
切り出した端材で台座を作る事にしました。スォードの削り出した楕円を紙になぞり写して、くり貫く事にしました。台座に使う端材はスォードと同じアマゾンジャラの20mm厚板を、ガンネルと同じ大きさ100×27mmに切ります。
10ヶ月振りにトリマー(BOSCH パワートリマーPMR500)を引っぱり出してビットを取り付け、手持ちで楕円をくり貫いてガンネルを通します。この台座にもクサビを打ち込んで、ガンネルとスォードを固定します。
トリマーくり貫き開始した頃には日も暮れて、照明を付けての屋外作業となりました。そもそも、2つのパーツを合わせるだけでも難しいのに、台座が増えて難易度は二乗倍の難関となっています。台座に貫通させた穴の角度がなかなか合わず、結局スォードより一回り大きくして角度を合わせました。既に時間は19時を過ぎ、余りの寒さに本日の作業は終了です。