7/3(日) いよいよFRP作業へ突入か?

東京担当・村山です。

本日の予想最高気温35.9度、湿度68%。全くFRP作業に適しません。
朝8時半、一人メールセンターに到着した私は、一階の作業場内のエアコン全台の
スイッチを入れながら、各箇所の温度計を確認します。
34度 湿度68%程です。

時間経過と共に両数値が下がることを期待して、一番北側の奥で作業する事にしました。
遮断カーテンに囲まれ、エアコンも目の前、且つ日が昇るにつれて建物の日影となるので、
僅かでも気温が低い箇所となる事を期待しての選択です。
さてと、場所が決まれば船体の移動です。
ゴロゴロとコロ台車を響かせて設置、FRP樹脂が垂れるので床には合紙とダンボールを敷いて養生テープで固定します。
そんなこんなで準備しているうちに1時間が経過しました。
温度計は27度 湿度65%を指しています。思った程に湿度は下がっていませんが、
このまま作業を進めます。
又、前日に買い揃えた資材もこの場所に配置しました。

■前日には備品を購入しました。(7/2(土) FRP用の購入品)
600CCカップ 10個入り、塗料カップホルダー 600CC、計量カップ 550ml、
ケミカルスポイト 5ml、YKポリ差し口 斜め40mm
刷毛 2インチ、アセトン500ml(刷毛洗浄用)
エプロン、プラステチック手袋 12枚入り、不織布靴カバー、裁ちばさみ

そんな頃に大芝シニアマネージャーが到着、続いてソリューション本部 吉田課長もやって来ました。
奥さんの塚澤さんは、赤ちゃんを抱いての登場です。
ンッ?チョット待てよ、どう考えても有機溶剤は幼児の身体に悪影響があるので、
ココはママと一緒に外で遊んでてね。

いよいよFRP作業に取り掛かります。
衣服や靴に樹脂が着かない様、購入していた不織布製の前掛けと靴カバーを着用、
取手付きカップと刷毛を一人づつ配ります。
先ずはガラスクロスを裁ちバサミで切って、中央・船首・船尾にそれぞれ覆い掛けます。
続いてポリエステル樹脂液と凝固剤を、100:1の割合で混ぜます。

一斗缶から400cc計量カップに移す前に、注ぎ易い様に差し口を取り付けました。
一斗缶のキャップを開けると強い有機溶剤臭に襲われます。
オェ~!思わず咽せ返りながらも、息を殺して正確に400ccを計量し、
ケミカルスポイトで4ccの硬化剤を垂らして取手付きカップに移しました。
これを3人分作って一斉に刷毛塗りを開始!
白銀のガラスクロスがポリエステル樹脂液と同化して透明になり、
杉のプランキング材にも浸透して飴色に変わっていきます。
綺麗な木目が浮かび上がりました。

ポリエステル樹脂を塗ると
ポリエステル樹脂を塗ると
ガラスクロス合わせ目
ガラスクロス合わせ目
ガラスクロス①
ガラスクロス①
ガラスクロス②
ガラスクロス②

オォ~!カッコイイ と感傷に浸った次の瞬間、取手付きカップの樹脂液がゼリー状に!
「ウヮ、固まりだした!」と一人パニクる私を他所に、2人は「えっ?こっちはサラッサラッですよ
」と涼しい顔。何んで?凝固剤の分量を間違えたか?と首を傾げた次の瞬間、「ウヮ、急に固まり出した」
結局3人共に半分も塗り終えず、カップを型取った塊が3つ出来上がり。

突然硬化が始まった樹脂
突然硬化が始まった樹脂

樹脂液に硬化剤を混ぜて、失敗作の塊まで2分程度でした。
刷毛塗り1回目の失敗を教訓として、以下の方法へ変更します。

①400ccの混合液を作ったら3つのカップに注ぎ分け、3人で同時に塗りきってしまう。
②カップが空になったら、又400㏄の混合液を作り直す。
この繰り返し

正午まで刷毛塗り1回目を終了、外に出て綺麗な空気を吸うため一旦休憩です。
中に間は気付いておりませんが、再入場すると1階作業所の中は凄い匂いで充満してます。
換気をしないと危険なレベル、換気をすると外気が入って温度が上昇、樹脂の硬化時間は更に早まって作業が困難です。
直ぐに換気を行わないと月曜まで匂いが残りそうな状況なので、ここで場内作業を断念しました。FRP作業は秋までお預けです。

と言う事で本日は作業終了、私はMC換気の為に一人残る事としました。
船体をゴロゴロと押して、外のいつもの場所へ移動、シャッターは地上から50cm程の高さまで上げて置き、
エアコンを切って換気扇を回しました。シャッターの下50cmの隙間からジェット気流の様に外気が流れ込み、
早く空気の入替えが可能になります(浴室のドアの形状を応用)。

換気の間、甲羅干しの如く船体の樹脂を完全硬化させると共に、夏の間に出来る作業は何かを考えました。

・パドル 接着と削り出し
・ヨーク(担ぎ棒)、スウォート 削り出し
・アウトステムと真鍮フラットバー 接着
その他、艇の名前やカヌー部エンブレムなどデザイン構想など。

換気に未だ時間が掛かりそうなので、この日はアウトステムと真鍮フラットバーを接着する事にしました。
エポキシ接着材のA・B液を混ぜるのですが、35度以上の高温で温まったエポキシは妙にサラサラして塗り難く、前後2つのアウトステムがありますが、片一方だけにしてました。

この間、刷毛をポリプロピレン製の計量カップにアセトン液を入れて、洗浄の為に浸していたのですが、何故か黒く流れ出した液がアスファルトを黒く濡らしているのに気付きました。
「あれ?ひっくり返したのかな」と持ち上げてみると、何と計量カップの底が溶けてます。
アララ、刷毛と計量カップは買いなおさなきゃ。
そんなこんなで場内の換気も完了、本日の作業は終了です。

5/29(土) 本日は東京支社のイベント 道満グリーンパークでバーベキュー!

東京担当・村山です。

皆でビール片手にBBQ を頬張るなか、私は一人離れて彩湖へ歩き出しました。
そう、進水式を彩湖で行う予定で、この機会に下見を済ませておこうと考えたのです。

しかし、グリーンパークはとても広くてなかなか湖面が見えません。
やっと見えて来ましたが、「このエリアは立ち入り禁止」の立て看板。
北側に見えている橋の向こう側が親水ゾーンとの事。
「ここまで来たのだから行ってみるか」と、暫し歩き続けると数挺のカヤックを発見しました。
水面が下がっている様で公園の歩道から50m 程の距離が有りました。

近づいて行くと歩道の木陰で休憩中のカヤッカーと思われる方がお二人。
「あの~、カヌーを作っている者ですが、お話を伺って良いですか?」と作業中の写真を
お見せしてすると、皆さん名栗カヌー工房の事をご存知で快く受け入れて頂きました。

彩湖マップ
彩湖マップ
やってきたカヤッカーの方々
やってきたカヤッカーの方々
カヤッカーのみなさん
カヤッカーのみなさん

「今日は自作のカナディアンの人も来てるよ」と近くで見せて頂きました。
何でも今日、このカナディアンは売ってしまうそうです。

「こちらはFRP を塗る手前です。最近は(電車や車の窓から)水面が見えると
てい艇が降ろせるか探してしまうんです」と話すと、
皆さん「そーそー!わかる分かる」と声を揃え「進水式をここでやるんですか?」との問いにハイ!と答えました。

社内報にも書かせて頂きましたが、この時から進水式とリバーツーリングについて構想してました。
カナディアンの方にどんな場所で乗っているのか聞いてみると、中禅寺湖などの湖との事。
やはり輸送車両の関係で挺を出した場所に戻って来られない川下りは憧れであっても実行するのは難しいとの事。
「四万十川が有名だけど、ガイドと輸送料金で結構な額を取られるんですよ」との弁。

なるほど、リバーツーリングを計画するならその点を詰めないといけないのか!
アドバイスのお礼を述べ、進水式で再会することを祈念し、
チョットお腹も空いてきたところでバーベキュー会場に戻りました。

5月21日(土)ようやく船体をひっくり返しました!

東京担当・村山です。
船体の研磨もほぼ完了、プランキングも船底を閉じることがやっと、出来ました。
梅雨入り前の完成目標から大きく遅れてしまいましたが、船の呈を成してきた
カナディアンカヌーを見ると、出来る限り綺麗に仕上げたいと思うばかりです。

船底まで閉じました
船底まで閉じました

さて、船体上部のプランキングに取り掛かる前に、船体をひっくり返す必要があります。
型が崩れないよう、作業台代わりにしている12mm コンパネを利用して上に乗せる事にしました。
まず、バウ・スターンにそれぞれ角材を当て支柱にします。
但しクランプで固定できる訳でもなく、ただ載っかっている状態なので、
MC から出し入れする時には注意が必要です。
そんな準備を進めている最中に携帯電話に着信が・・・「大嶋です」おっと、社長からです。
大阪のヨット製作は船底部分のプランキング中とのこと。
どーやら湾曲の対処とストリプ材の貼り方に手を焼いてる様子。
湾曲の対応はカナディアンカヌーでも用いたゴムバンドで対応するとして、
貼り方は図面無しでは途方に暮れるのも良く分かります。
という事で、久々に工房へ伺って写真撮影を行う事にしました。
東京のカナディアンカヌーもプランキング作業の完了が近づき、
FRP作業作業前に相談したい事もあるので丁度良い頃合でしょう。
工房には6月4日に伺う事にしました。
さて、東京の作業に戻ります。載っける台は用意しましたが、どうやってひっくり返せば良いのでしょうか?
4.8mカナディアンカヌーの大きさから、イメージが掴めません。
取り敢えず根岸センター長にフォークリフトを運転してもらい、オムレツをフライパンから
お皿に移す要領でトライする事にしました。
台の高さに合わせながら、フォークリフトで慎重に船体を傾けます。
私の方はオムレツがベチャと落ちて潰れてしまわない様に手で船体を押さえながら台の位置を微調整します。

傾斜度が高まるに連れて、徐々に高まる緊張感・・・
ゴロン!!!
ギョェ~!!!唐突に台に転がる船体を、ラグビーのタックルが如く抱き抱えて制止しました、若干心臓がバクバク状態です。
何とかひっくり返して船体の上部のプランキングを開始しました。

ひっくり返して再びゴムバンド工法
ひっくり返して再びゴムバンド工法

ただしコンパネの上では船体が動いてしまうので、モールドの下(仮釘の跡があって簡単に位置が解ります)に馬を置きました。
船体上部には木目の綺麗なプランキング材を選びながら作業を進めます。船底に比べると簡単な作業ですし、
カナディアンカヌーらしくなってワクワク感は倍増、作業をサクサク進行していきます。

一気に上部を貼り終わったので、ガンネルとアウトステムを当ててみました。
おぉ~~カッコイイ!満足感に暫し浸って本日の作業は終了です。

完成イメージ①
完成イメージ①
完成イメージ②
完成イメージ②

メールセンターの事務所に戻ってスマホを使おうと思ったら、アレレ?動かない・・・
後日 スマホ故障の大御所である深川紗紀嬢(東京営業)に見てもらいました。

「これって紗紀ってる?(スマホを台車で踏むなどして破壊することを、東京営業部ではこう呼びます)」
「ハイ、液晶のココにヒビが入って死んでます。まぁ三万円コースですね」

アララ・・・、あのひっくり返したゴロンの時、ポケットの中でスマホ液晶が割れたた様です、トホホ。
こんな出来事にもめげずに、作成していきたいと思います。

4/30(土)~ 5/15(土)プランキング作業、サンディング作業に大奮闘!

東京担当・村山です。

とうとうゴールデンウィークに突入、しましたが未だプランキング作業は7分目
(当社目分量 面積比による)。
梅雨入り前にFRP作業を終える計画から大きく遅れを取っています。
それでもゴムバンド工法採用でスピードアップしている事も確か、GW中に一気に
プランキング作業を完了させて見せるぜ!
という訳で今日は一人ですが、天気良好ご機嫌よろしく作業進行していきます。

4月30日時点の作業状況は、艇の側面を貼りあげて船底部分に取り掛かっています。
垂直に貼っていたプランキング材が水平方向へ、内側へのたわみは左右のたわみへ変化して行きます。
バウ・スターン部分もステムへの貼り付けから、右舷・左舷のプランキング材をセンターで合掌させる形となります。
マニュアルによれば、2、3枚づつ貼ったら中心線に沿ってカットすると、綺麗な仕上がりになるとの事。
プランキング材2枚だと斜めに切っても5~10cm程、これを続けて3mの直線を作るのは結構難しいので、
5枚づつ貼って左舷/右舷を切り換えることにしました。

先に貼る方は、切る事が前提なので細事は気にしないで、ドンドン貼ってしまいます。
墨つぼの糸を2、3回弾いたら色鉛筆で中心線を引いてノコギリでカットします。

スミ壷でセンター出し
スミ壷でセンター出し

ところが、合掌合わせする反対側は繊細な作業が必要です。
プランキング材を当てて見て、対極のカットラインに合わせて赤鉛筆で線を引きます。
やや外側をノコギリでカットしたら、後はホビー鉋で少しづつ削って合掌させて行く作業の繰り返し。

又、次の板を貼るには、5分程ボンドが乾くのを待つ必要があります。結果的に一人作業が丁度良いペース、
ココは焦らずゆっくり作業を進めていきます。

という事で、並行してサンディング作業を行う事にしました。
先ずは、はみ出した木工ボンドをグラインダーで削り取ります。パワフルなグラインダーは、全ネジのカットで経験!
派手に火花が飛ぶ金属に比べれは、柔らかな杉材やボンドなんて屁のカッパみたいなもんです!

しかし茶色になってとけた溶けたボンドが、削り取って綺麗な木目を出すどころじゃなくて、ガムを踏んだ靴底の如く、
茶色く解けたボンドがこびり付いて醜く広がっていく・・・
そー言えば、作業開始した3月の頃は、溢れたボンドを歯ブラシで刮ぎ落としていましたが、
いつの間にか溢れ放題を放置して「後でサンダーかグラインダーでまとめて削り落とそう」と思ってましたが、
ボンドが溶けるとは・・・

グラインダーが駄目なら鉋だ、鋭利な刃の鉋なら髭を剃るが如く溢れた部分をツルンと綺麗に・・・・
あれれ、鉋も大量に溢れたボンドには刃が起たず、船体にこそ付着しませんが鉋の底にこびりついて滑ってくれません。
結局小さいホビー鉋で少しづつ削って落とす作業に二日を要しました。

細かな箇所はホビー鉋で
細かな箇所はホビー鉋で
鉋かけでボンド削り
鉋かけでボンド削り
鉋にも溶けたボンドが
鉋にも溶けたボンドが

【5月3日】
一人作業が進む中、5月4日は武市さん(人事総務部)夫妻が駆けつけてくれるとの事。
そこでゴムバンドが掛からないバウ・スターンのサンディングをお任せする為の準備をします。
まずは、3台用意したミニサンダーのペーパーを購入します。40番がマニュアルの指定。
それからサンディングをする部分に打ってある仮釘を抜いておきました。

ミニサンダーはBlack Decker社製が2台、工房でも使っているリョービ製ミニサンダーが1台です。
A4版サイズのサンディングペーパー(布)は、Black Deckerは4当分、リョービは6当分して使用します。

【5月4日】
3台を3人がかりで作業すれば、あっという間に作業完了・・・とは行きませんでした。
40番のペーパーは最も荒目ですが、1mmの段差を削りとる為には、かなりの時間と腕力が必要です。
後日、「全身筋肉痛になりました(武市さん談)」 凸凹より時間と体力が摩耗していくばかり。

【5月15日】
これは他の方法を考えなければ、しかもボンドのこびり付きもアチコチにあって、
鉋で削らないと溶けて拡がるばかりだし・・・んっ鉋?

そーだ、電動カンナがあった。削り過ぎて穴を開けない様に、刃の出し具合を少しづつ調整して削ってみる事にしました。
チュッイン、チュッインと瞬く間にボンドとおが屑が吹き飛んで行きます。ある程度の粗削りを電動カンナで行なって、
グラインダーで中仕上げ、サンダで仕上げなら、効率的に作業が進みそう!

グラインダーでの研磨って、何番手のディスクを使えばいいのかな?と、改めてマニュアルを見直してみると
「工房ではラバーパットを取り付け、20番のディスクを使用しています」ラバーパットって何?

ダイソーで買った木工用ディスクを使っていたので、グラインダーのパーツに付いては何も調べておりません。
遅れ馳せながら検索すると「お持ちのグラインダーがディスクサンダに早変わり」何と、こんな便利な物があったのか!
(マニュアルに書いてあるから、ちゃんと読んでおけって話しですけど)
この原稿を書く頃になって漸く気づきました。内側のサンディングに間に合う様、注文しておきます。

マキタラバーパット
マキタラバーパット

4/23(土) ボンド付けに新工法を発明!

東京担当・村山です。

メールセンターは月末近く、最繁忙期で根岸センター長も大忙し。今週末は一人作業で進める事にします。

さて、少しでもプランキングを進めようと一枚貼ってみましたが、船底に近くなると彎曲に加わって捻りが入ってくるので、仮釘が効かず浮き上がってしまいます。ストリプ材の隙間も気になりますが、タッカーも思うように喰いつきません。
手で押さえると隙間から木工ボンドがはみ出して来ますが、手を離すと再び隙間が空いてしまいます。手で押さえる代わりの何かを準備する必要があります。

仮釘が浮き上がってしまう……。
仮釘が浮き上がってしまう……。

暫し考えて、ゴムバンドで留める事にしました。
いつものホームセンターを物色していると御誂え向きの品を発見! 『ユタカメイク チューブバンド輪状タイプ』。
どーやら本来はトラックの幌を止める為の商品の様です。折りたたんだ長さ1m×幅2cm、10本入り2030円也。

早速試してみたところ効果絶大です。2ミリ程度の隙間を開けて、仮止めの押さえにもなるし、隙間から木工ボンドを流し込んでから押し付けると、表と裏の両方から余分な量のボンドはみ出して来ます。
タッカーも殆ど使う事なくピタッとストリプ材が密着して楽しい! 新工法の発明です。

新工法・ゴムバンド!
新工法・ゴムバンド!
ボンドを塗るとこのとおり。
ボンドを塗るとこのとおり。

この工法ではハサミ型のクランプを多用するので、買い足し補充。
ホームセンターにあった物を全部を買い占めました。この調子でゴールデンウィーク中に一気に貼り進めていきたいなぁ~

はさみ型クランプ
はさみ型クランプ

この後、溢れたボンドに手を焼きます、トホホ……

4/17(日) パテ埋め作業とマイパドル作りに着手

東京担当・村山です。

本日は関東第一メールセンターが電気工事なので、午前中は電気が使えません。また、昼過ぎには雨が降り出す予報です。
作業内容が限定されるので、プランキング以外にタッカーの針を抜いてパテ埋めを行ったり、パドルの作成にも一部着手する事にしました。メンバーが持って来てくれた丸ノコギリと、バッテリー駆動するドリルでパドルの板を切る事が出来ます。

初めてメールセンター場内で作業しますが、照明も点かないので少しでも明るい窓ぎわまで艇を押して作業場所を設置しますが、やっぱり暗いかなぁ?
と思っていた所で照明が点きました。電気工事は思いの外はやく修了した様子です。根岸課長は点検のために、アチコチのスイッチを入れたり切ったりしています。

「雨が降り出すまでは、外で作業しよう!」

と藤本くん(東京営業)を連れて、いつもの場所に艇を移動して、ソーホースをセットしようとした所、突風に煽られて艇が50センチほど動き出しました!!

「押さえろ!」

大慌てでストロングボードの角材にしがみ付き、板台車を取り付け直して場内へ撤収しました。

「まさか外に出すと思わなかった、今日は無理ですよ」

と点検から戻って来た根岸課長は呆れ顔……完成前に陸上で転覆させるトコでした、反省してます……。

雲行きが怪しい……。
雲行きが怪しい……。

さてさて、もう一度場内に設置し直して作業開始です。パテ用の木粉は、グラインダーで削ったものを根岸課長が準備してくれました。
前日に作業に必要な工具を物色しておきました。先ずはパテ用のボンド、今使っている物は速乾タイプですが、木粉と混ぜているうちに固まってしまわない物を探しました。
どれも酢酸ビニルと水が原料ですが、割合が異なっていました。木粉を混ぜる分だけ、水で薄めてみる事にします。
パテ埋めするコテは100円均一で探しました。どれが良いか分からないので、粘土細工用と、アイスクリーム用の先が平らなスプーンを買って試してみる事にします。パテ埋めする前にタッカーの針が邪魔なので抜き取ります。私が抜き取り、藤本くんがパテ埋め。午前中は二人で地味な作業に終始しました。

午後からは点検を終えた根岸課長と、横浜から武市夫妻が到着して作業に合流です。
プランキング作業と並行して、パドル作りを開始します。先ずはレディーファースト、武市さんにお好みの材料を選んで貰いました。

マイパドル1号!
マイパドル1号!

武市さんセレクトの先端に付けるチンチャンは、紫褐色で硬くて重い材質です。パドルの強度と色目にアクセントがついてイイ感じですね!
パドルの大きさにカットする為に、ここで私は一人で外に工具を持ち出します。丸ノコと電機カンナは借り物です。
まずはインドシタンを半分の幅になる様に縦に切り分けます。それから接着面に電機カンナをかけて平滑に仕上げました。
この後は、エポキシ接着剤で接着してハタガネで固定します。自作ハタガネの試作に取掛かりました。買ってきた全ネジは長過ぎるので、グラインダーで半分に切りました。実はグラインダーで金属を切るのは初めて、半分に切っても長過ぎるので、残りは全て3等分に切って33cmにします。

あとは、パドルの接着材が固まるまでハタガネで固定しますが、クランプの様に100均で手に入りません。代わりに全ネジなる物を見つけたので、ワッシャーと蝶ネジを、適当な大きさの木材にドリルで穴を開けて試してみる事にします。

簡易ハタガネ。
簡易ハタガネ。

並行してプランキングも進めます。場内なのでボンドが落ちて床に付着しない様にダンボールを敷いています。

並行してプランキング作業
並行してプランキング作業

そう、ボンド。
この時は床ばかりを気にしておりましたが、実は溢れたボンドはその都度拭き取っておく必要があったのでした。この手間をスルーした為に後で苦労するとも知らず……。

次回に続きます。

4/9(土) 桜満開!&パドル用木材を検討

東京担当・村山です。

満開期を過ぎましたが、今年の桜は長く楽しめ、まだまだ綺麗に咲く誇っています。
メールセンター最寄の伊奈町無線山の桜並木は名所として有名で、この日も沢山の花見客で賑わっています。

私こと村山は、毎週自転車でメールセンターまでカヌー作成に向かうのですが、通り道である「緑のヘルシーロード」も随所に桜並木があって、見沼用水を流れる花びらもまた、風情があるので通り道でシャッターを押しました。
「よーし、来年の桜はカヌーでパドリングしながら楽しむぞー!」さぁ、今日も張りきっていきましょう。

桜満開!
桜満開!

さてさて、艇の完成後には『AD:DAISEN東京カヌー部』を本格稼動させて、リバーツーリングなども行う予定です。メンバーには、カヌー制作に参加すればMYパドルの支給を公約しております(各自自分で作る必要がありますが)。

先週の教訓から、色んな作業が並行して進められて、天候や機材トラブルで手が止まらないように、このMYパドル用の材料を買い置きしておくことにしました。

では、パドルに適した木材は?
工房のkitは杉材ですが、赤身が混ざってツートンのコントラストで良い組合せです。センターにパドルの柄となる5cm四方で長さ160cm程の角材、先端の水を掻く部分はなだらかに薄くカットされています。良いお手本があるので、参考にして材料を選ぶ事にします。

でもねぇ~、チョット遊んで彩りをつけたいよねー。だって彩の国・さいたまですもの!
という事で、パドルに適した色々と検索してみました。

たとえばスプルース。……何だか分かりませんよね、クリスマスツリーに用いられる、松の仲間の針葉樹です。
続いてアッシュ、メープル、チェリー、ウォルナット等が検索すると出て参ります。軽さ、耐水性、耐腐食性などの他、木目・木肌の美しさが選択ポイント。

おっと、ネットのQ&Aサイトで素晴らしい答えを見つけました。ゴルフのクラブを選ぶのと同様にシャフト、ブレイドの組合せが大切との事。木製のシャフトは弾性が高く、自重は重くても水に差し込んだ場合には浮力があるので、体重を乗せて長いストロークで漕ぐことが出来るんだって、ナルホド!

シャフト部分は工房のKitと同じく杉材または桧材をチョイスします。ブレードの先端や両サイドは、少々重くなっても堅い木材を接着して、薄くて仕上げて、水中で切り返しがスムーズに行える様、複数の材質で組み合わせる事にしました。
本日は店舗に置いてある木材を見ながら、散々迷っていた為に、作業は殆ど進んでいません。

次回も引き続きプランキング作業です。並行してパドルもつくるかも?

4/2(土) 引き続き、プランキング作業。

東京担当・村山です。

前回に引き続き、プランキング作業を進めて行きます。まずはボンドを均一に塗り広げる為の歯ブラシ、はみ出したボンドを拭き取るペンキ薄め液(片手で持ったまま作業できる様にプラカップとカップホルダー)、固まったボンドを削り取る彫刻刀、これら一式を100円均一ショップへ買い出しに行きました。
戻った頃には大芝次長(東京営業)も到着しており、根岸課長と3人で作業を開始しました。

続いて東京営業部3姉妹(大森さん、深川さん、峯田さん)が到着しました。

「私たち、今日合コンなんですぅ、誰が一番モテると思いますかぁ~?」

……はたして彼女らは戦力になるんだろうか?
一抹の不安を覚えますが、とにかく賑やかな1日となりそうです。

まずは作業手袋を各自に支給します。素手で作業すると、棘が刺さったり、ボンドが付いて汚れたり。何より安全の為に着用が必要です。
「まぁ、刃物持たせても大丈夫だろう」ということで、今朝調達した歯ブラシ、彫刻刀でボンド塗り作業と、ガンタッカーで針打ち作業を任せる事にしました。いつもと違って三姉妹持ち込みのBGMが流れる中で作業進行します。(ここで大芝次長は早退です)

ボンドの塗布作業
ボンドの塗布作業
作業中にピース!
作業中にピース!

手慣れ調子が良くなりかけた頃、まさかのガンタッカー故障が発生。
「取説ありますか」と唯一頼りになる根岸課長は取説を開いて渋い顔。

『部品の磨耗が考えられます。お買い上げ店で修理を依頼してください』

えっ、これだけ!? まだ使い始めて2日目ですけど……(泣)
ガンタッカーを手に黙って工具室へ消えて行く根岸課長、私には背中を見送るしかなす術がありません。
一方、三姉妹は作業記録用のカメラを互いに向けあって模擬モデル撮影会、カヌーそっちのけではしゃぎまくりです。

峯田さんの見事なY字バランス。
峯田さんの見事なY字バランス。
側転も披露!
側転も披露!

三姉妹がY字バランスやら側転やらで盛り上がっている頃、漸く根岸課長が戻って来ました。ガンタッカーはちゃんと直ってます。どーやって直したの?

「んまぁ、バラして組み直したら直った」

……いやぁ、さすがは根岸課長(どうやらはみ出したボンドがガンタッカー内部に付着していたようです)。

この頃すでに夕刻となり、本日の作業は終了です。

3/26(土) ストリプ材の接ぎ作業。

東京担当・村山です。

9時半過ぎにセンターへ到着すると、既に作業が始まっていました。
この日はプランキングを行うに前にストリプ材の接ぎ作業の準備を行います。

カナディアンカヌーは全長4.8mありますが、ストリプ材は4.2m。途中で接ぎ足しが必要です。
斜めに切って貼り合わせて接ぎますが、同じ角度で切るための治具を作る事にしました。
これも余っていた2×4材の切れ端を使います。板の厚みは6mmなので、6mmストレートビットをトリマーに付けて、ストリプ材をはめ込む溝を掘ります。それから斜めにノコギリを入れる為の溝を掘れば完成です。

早速、節目の入っているストリプ材を選別して節目の前後で切り取ります。
ところが、節目の部分が若干厚かったり、余りにもピッタリ過ぎてはめ込む事が出来ません。もう一度トリマーで溝を広げる事にしました。使ってみて分かりましたが、回転しているトリマーのビットを、真っ直ぐ掘り進める事は難しく、ストレートガイドと言うパーツを付けて補助します。2×4材のセンターに真っ直ぐ掘り進める事は簡単ですが、斜めに掘る角度付けは結構大変でした。

ストリプ材継用冶具

節目があるプランキング材を選り分けて、4.8mの艇に合わせて5m弱の長さに接ぎ足して行きます。接ぎ目をガンタッカーで打ち込むと、思いの外深く食い込みました。

「えっ!? 抜けなくなるじゃん」

ペンチで摘める程度に刺さってくれる事を期待してましたがが、杉材の中に完全に埋まり込んでいます。
本意ではありませんが、作業効率を優先してこの方法で進める事にしました(後に工法を変更して、プランキングしながら接ぎ足し、タッカーの針では無く、ハサミ型のクランプでボンドが乾くまで押さえる方法へ切り替えましたが、この時は未だ作業手順も手探り状態です)。

接ぎ作業を先行しないと、プランキングもはかどりませんね〜。この日は天気が良かったので、日なたにプランキング材を並べてボンドを早く乾かす作戦を取ります。

接ぎ作業・日なた作戦
日なた作戦・その2

接ぎ足したプランキング材のボンドが乾くのを見計らって、いよいよファーストプランキングを行います。
ここでマニュアルを再確認。「水平線に沿って左右に1枚づつ貼れ」とあります。また、バウ・スターンは接着面を広く取るようにナイフなどで斜めにカットするとありますが、ステムの厚さを3mmから16mmへ変更しているので、台形に削った側面へそのまま貼り付けて先端をノコギリで切り落とします。

ストリプ材と貼り合わせたステム

余裕があれば、赤身の杉材を左右かためてコントラストを出したかったのですが、接ぎ足し作業の出来上がった順番から、とにかく貼り付けて行く事にしました。
さて、2枚目の貼り付けを行います。コーブ加工した凹面が上向きの状態でプランキングを進めるので、この凹に木工ボンドを塗ってから2枚目のストリプ材を隙間無く貼り合わせます。ビート加工した凸面を、ボンドが塗ってある凹面に差し込んで行きます。

思っていた程、木工ボンドはきれいに塗れません。4.8mあるので丁寧過ぎると乾いてしまい、厚く塗り過ぎるとはみ出してしまいます。何かコテが必要なので、取り敢えずダイソーで歯ブラシとプラカップを買って、プラカップの中にはペンキの薄め液を入れてはみ出したボンドを拭き取る事にしました。
左右3枚目づつ貼ったところで本日の作業は終了です。

3/20(日) 引き続きビート&コーブ加工。

東京担当・村山です。

今日は朝からいい天気ですが、強めの風が吹いています。ストリプ材のビート&コーブ加工を行うには、風に舞うおがくずが少々心配です。

まずは、散々苦労して穴を広げたトリマーテーブルのセットから。
ストリプ材は、長さ4.2m×幅15mm×厚さ6mm。この2mm厚の両側面をビットを使って先ずは凸面、それから凹面に削って行きます。100本×2回で合計200回トリマーテーブルを通す必要があります。

真っ直ぐストリプ材を送り込んで均一に削る為に、フェザーボードなる物(これも見るのも聞くのも初めて)を取り付けたいのですが、思う位置に固定する事が 出来ません。ソーホースを3本足にした為、余っていた2×4材を使う事にしました。6mmストレートビットで、5cm四方を1cm深で削ります。トリマー のスイッチを入れるのが、これで2回目。手持ちで深さを半分づつ2回に分けて削りました。

こちらがフェザーボード
こちらがフェザーボード
トリマー冶具作成中・根岸課長
トリマー冶具作成中・根岸課長
Oトリマー冶具削り中・村山次長
Oトリマー冶具削り中・村山次長

クランプでトリマーテーブルに固定して、根岸課長(関東第一MC)と一緒に「1本通してみよう」と果敢に挑戦です。
15cmほど削れた処で、バタバタとストリプ材が暴れ始め、手を緩めた途端にロケット発射の如く前方へ飛んで行きました。ビットの刃を深く当て過ぎた事と、フェザーボードの位置も不味かった様です。
それからビットの上下も調整しないと、凸面の下に段差が付いてしまいます。失敗した物も、そのまま使用して、仕上げにサンダーで削る事にしました。
お昼前に武市さん(東京総務)がご夫婦で到着しました。横浜から遥々お疲れ様です。早速、夫婦共同作業でビート&コーブ加工に着手頂きました。ご主人が送り込んで、武市さんが引っ張ります。

順調に作業開始しましたが、折からの強風に煽られ、おがくずが吹雪の如く舞って、武市ご夫婦は杉木粉まみれ。業務用の掃除機を取り付けて仮集塵機を作りました。作業完了時には大きな業務用の掃除機が、おがくずで満杯となりました。

集塵装置をセットする武市さん(夫)
集塵装置をセットする武市さん(夫)

見事に200回ルーターの作業が完了! お疲れ様でした。ココで遠方から参加の武市さんご夫婦は帰路に着いて頂きました。

こうしてストリプ材の加工は進みましたが、その頃私こと村山は、ステム作りとストロングボードのセンター出しに苦戦中でありました。